パンダのパンセ

レッサーパンダがすき。

2022-01-01から1年間の記事一覧

孤独感、人間性、幸福度

眠れない夜にずっと考えて、ある程度考えがまとまったので、書き残す。 知り合いのクリニックに手伝いに行ってきた。 今年の春にうちの病院から独立したO先生のクリニックだ。 院長であるO先生と、外科医の先生、ナース二人がその日の出勤で、ぼく以外に同じ…

三木那由他『会話を哲学する コミュニケーションとマニピュレーション』

「会話」という現象の中に含まれる二つの要素について、フィクションの中の実例を取り上げて解説する本。 二つの要素→コミュニケーションとマニピュレーション コミュニケーション;会話によって交わされる約束事 マニピュレーション;会話を通じて相手の心…

カレン・ホーナイ『自己分析』④

第一章 自己分析の可能性と有望性 自己分析のために悪化する心配はないか 専門家の指導のもと行われない自己分析に危険はないのだろうか? 自己分析は人を不健全な方向に内省的にさせる、という見解がある。 その見解は、「環境や社会の中で個人の感情を抑圧…

カレン・ホーナイ『自己分析』③

第一章 自己分析の可能性と有望性 自己分析は可能か 精神分析の成功の鍵を握るのは、患者の協力的姿勢である。 つまり、患者が誠実さをもって自分のことを語る(=自己表現する)ことができれば、分析者と患者との共同作業の意義が大きくなる。 精神分析療法…

カレン・ホーナイ『自己分析』②

まえがき 精神分析の成り立ち 精神分析は、神経症の治療として発達してきた側面を持つ。 神経症というのは「器官の障害であるがその原因のはっきりしない境界線にある病気」のことで、ヒステリー性けいれん、恐怖症、抑うつ症、麻薬中毒、機能性胃障害などが…

カレン・ホーナイ『自己分析』①

われわれ自身のなかの不安、恐怖、憎悪が未解決のままでは、精神分析は身につかない。自分自身の性格を改造するための自己分析の技法を、一般の人たちにもわかるように具体例をあげて解説した。(裏表紙より) 今回から、カレン・ホーナイの著書『自己分析』…